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unitcell

unitrepeat

In this document, the way how to make a bulk crystal structure which fits to periodic boundary condition from a unit cell is described. (English version will be provided soon.)

unitcell - 格子の変換

シミュレ−ションで使用する初期構造に固体の結晶構造を使用する場合には、 一般には結晶学で与えられる単位格子をx,y,z方向に並べることで、より大き な結晶を作成します。この方法で周期境界条件下で、各結晶軸がシミュレ−ショ ンセルの各軸に平行になるような配置を作成するのは容易ですが、それ以外の 場合(斜方晶(各軸の長さは異なるが互いに直交する結晶系)のシミュレ−ショ ンセルに対して、結晶軸を傾けて埋めこむ場合、あるいは単位格子が三斜晶の 場合)は、試行錯誤でその角度と繰り返しの数を求めるのは非常に困難です。

このプログラムunitcellは、与えられた斜方晶の単位格子と、与えられた軸 (あるいは結晶面。通常3つの整数で表現される。ここではi軸と呼ぶ)にもとづ いて、適切な斜方晶のシミュレ−ションセルの大きさを決定し、残りの2つの 軸(それぞれj,k軸と呼ぶ)の方向を決定します。一般的には、残りの軸が厳密 に直交するように選べない場合が多いので、軸同士の内積の上限値(軸同士が 完全に直交すれば内積は0になる)を与えることによって、おおざっぱに直交条 件をみたす組合せが列挙されます。

標準出力に出力されるデータは、第1カラムがシミュレ−ションセル内に含まれる単位格 子の数(整数)、第2カラムが計算された3軸の内積の直交度(3軸がなす菱面体の 体積を、3軸の長さの積でわったもの。完全な直方体の場合は1、ひずみが大き くなるほど小さな値になる。)、第3、4、5カラムがi軸の方向、6、7、 8カラムはj軸の方向、第9、10、11カラムがk軸の方向を表します。

使い方の例

Ice Icの単位格子は8個の水分子を含む立方体です。Ice Icの111面からの結 晶の成長を見るためには、111面をシミュレ−ションセルのz軸に向け、x,y 軸に周期境界を与えることにします。x、y軸の方向の候補は

unitcell 1 1 1 1 1 1 | sort -n | less

とすると得られます。引数の最初の3つは単位格子の辺の長さが(1,1,1)である ということを指示し、あとの3つはi軸を111方向にとることを指示していま す。これから、次のような結果が得られます。

6 1.000000 1 1 1 -1 0 1 -1 2 -1

単位格子6個分の新しいシミュレ−ションセル(辺の方向はもとの単位格子の 1 1 1-1 0 1-1 2 -1方向。ここでの表記ijkの意味は、単位格子の辺 の長さをそれぞれlx,ly,lzとした時に、(ilx,jly,k*lz)という成分をもつベ クトルを表す。)がなかなか良い候補のようです。第2カラムの値が1であると いうことから、新しいセルの形状は完全な直方体であることがわかります。

氷の単位格子の生成

iceIcunit.plとiceIhunit.plは、氷IcとIhの単位格子を生成します。

perl iceIcunit.pl

で8つの分子の重心位置を含み、密度1.0g/cm3の単位格子の座標が出力されます。その際、酸素酸素間距離が画面に出力されます。

2.68766137290804 O-O length

引数に密度を指定すると、その密度の格子を出力します。

perl iceIcunit.pl 3.7363
2.68766137290804 O-O length

密度に3.7363を指定すると、氷Icの場合、分子の位置がちょうど整数になります。searchで使用する格子を生成する場合に便利です。

unitrepeat

unitrepeatは、単位格子の座標を読み込んで、unitcellで求めたijkベクトルを 元に、実際の結晶構造、つまり各原子の座標位置を生成します。

使い方の例

unitcellで得られた情報を元に、単位格子をならべて大きな結晶格子を作って みましょう。Ice Icの単位格子には8分子しか含まれていませんから、この情 報をそのまま使うと単位格子6格子分では48分子しか含まない小さな格子しか できません。そこで、j軸方向に倍の大きさの格子を作らせることにします。 具体的な手順は次のようになります。

iceIcunit.pl | unitrepeat 1 1 1   -2 0 2  -1 2 -1 > outfile.ar3a

最初のiceIcunit.plコマンドが、単位格子の大きさ(@BOX3形式)と、8個のサイ トの位置を出力します。次に、unitrepeatコマンドが単位格子を12個並べて96 サイトを含む大きな格子を生成します。単位格子の並べ方は、unitcellコマン ドの出力をそのまま流用できますが、ここではunitcellの出力を、j軸方向に2 つ並べるために、jベクトルの値を2倍してあります。

できた配置を画面で確認したい場合はunitrepeatコマンドに-yオプションを付 けると、座標データがyaplotのデータ 形式で出力されます。

unitrepeatはあまり巨大な格子を作ることができません。単純にx軸方向にp倍、y軸方向にq倍、z軸方向にr倍したい場合はxxコマンドを使うこともできます。

iceIhunit.pl | xx 5 3 3 > outfile.ar3a

アルゴリズムについて

内部では、エラトステネスのふるいを3次元の格子に拡張したアルゴリズムを使 用しています。

Program

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